特定技能1号への変更許可申請について

日本に在留していた外国人の方が、特定技能評価試験に合格し、ある受入機関に特定技能1号として雇用が決まった場合、または技能実習生が特定技能1号へ移行する場合、画像にあげた大量の資料を提出する必要(これは一部ですが💦)があります。

その中の赤枠に示す「国民年金保険証」については、特定活動を挟んで特定技能1号としての変更が考えられます。週に28時間の就労しかできない活動から、フルタイムで雇用された場合です。ご自身で国民健康保険料、国民年金保険料を支払わなければならなかった方が、提出する書類となります。

①申請人の国民年金保険料領収証書の写し

(注1)申請の日の属する月の前々月までの24か月分が必要

②申請人の被保険者記録照会(納付Ⅱ)(被保険者記録照会回答票を含む。)

上記①又は②のいずれかとなります。

外国人の方の中には、特にこの年金保険料の制度を知らなかった、または払いたくないという方(その方もまた、知らなかったと言いますね)を良くお見受けします。しかしながら、日本に住む以上は一定の要件のもと、履行しなければならない義務となっております。

先日、とある受入機関に雇用が決まった特定活動で在留する外国人の方が、2年間国民年金保険料を払っていなかったという事実がわかりました。受入機関のご担当者とも相談したのですが、企業側としては、雇用前に住民税や保険料などの滞納はきれいにしなければ雇わないという鉄則があるとのこと。確かに、例外の前例を作ってしまった場合の負のスパイラルは想像するにタヤスイですね。

ということで、お互いとても良いマッチングであったし、申請人はその会社に雇用されたい、企業側も申請人を雇いたいとの意思確認がとれたことから、変更申請の手続きは続行することとなり、当該外国人の方は頑張って未払い分を納めることとなりました。

その外国人は、かつては学生納付特例制度(在学中の保険料の納付が猶予される)を利用していたところ、オーバーワークがバレてしまい、学校退学となりました。その後納付猶予がされなくなり、この度のおまとめ支払いとなってしまったという経緯です。いくら滞納していたか計算したところ、およそ40万円弱・・・結構な金額です。

クレジットカードを使えるか相談がありましたが、残念ながらそれが出来るのは、申し込み手続きをした後、「将来の」年金保険料支払いにしか使えません。ご希望であれば、年金事務所へ行き、

を提出もしくは提示し申し込んでください。2週間ほどで手続き完了です。

https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/hokenryo/20150313-02.html#cms1

この国民年金保険料の納付期限は、法令で「納付対象月の翌月末日」と定められています。将来、永住申請許可を見据える上でも、きちんと義務履行することが重要です。自信がなければ、口座振替にしましょう。

ところで、特に外国人の留学生に対し、このような制度の周知や認知は、どこが、いつやっているのでしょうか?発信自体の脆弱さを疑うことがしばしばある今日この頃です。

帰化申請後の家族のビザ(在留資格)について

先日、昨年5月に帰化申請したお客様より、なななんと、帰化許可が出たとのお知らせがありました!

え!?早くない?コロナ禍の帰化申請標準審査期間は1年~1年半と聞いていましたが、その方はなななんと、8ヶ月!本当に嬉しい知らせでした。その方は晴れて日本人となりました。

その方はもともと技術・人文知識・国際業務(以下技人国とします)5年で在留しておられましたが、会社の都合(身勝手とも言う)で特定活動(告示46号)に変えさせられ、在留期間は1年になってしまいました。しかしここが技人国の痛いところ。「本邦の公私の機関との契約に基づいて行う」活動に該当性を持つことから、この機関からのお達しに駄々をこねて解雇されてしまった日には元も子もありません。昨年は正にコロナ禍で、外国人の方が自発的、もしくは非自発的に辞職した場合、次なる契約先(雇用先)を探すのに苦労されていた方が多くいらっしゃいました。この方も、この契約を失いたくない気持ちと、やはり従事する仕事がお好きだったことから、会社からのムチャなお達しに堪えていたのです。耐えながらも、帰化申請していたということです。

無事帰化許可を得て日本人となった今となっては、やりたい放題、お、言葉が悪いですねもとい、契約にこだわることなく、従事する業務内容にこだわることなく、時には会社なんかも作って経営者になることも視野に入れながら、働けるということになります。もちろん、確定申告や納税などの義務履行をしつつ、ということになりますが。

そして日本人になった後、家族の在留資格も出来る限り早く変更してください。奥様は、この方の場合、家族滞在から「日本人の配偶者等」へ、3歳のお嬢さんは家族滞在から「定住者」への変更となります。変更申請の必要書類を説明する際、「戸籍謄本とってくださいね」と申し上げたところ、「それはどこでどうやってとるのですか?」との質問があり、こちらとしては妙に新鮮な気持ちになりました(笑) その気取らない素朴な性格が、担当審査官に評価されたのですかね?(笑 それはないか)

これからは、どうかどうか、日本人として、日本で幸せに暮らしてください!