特定技能「受入機関適合性」について(7)

受入機関適合性に関わる「②非自発的離職者の発生に関するもの」については、当然のことながら「自発的に」離職した者が出た場合は受入機関が欠格事由に該当しませんが、特定技能運用要領に定める「自発的に離職した者に『該当しない』場合」には注意が必要です。つまり、以下の場合には「非自発的に離職させた」こととなり、一人でも非自発的離職者を発生させた場合には、欠格事由に該当します。

①人員整理を行うための希望退職の募集又は退職勧奨を行った場合(天候不順や自然災害の発生,又は,新型コロナウイルス感染症等の感染症の影響により経営上の努力を尽くしても雇用を維持することが困難な場合は除く。)

②労働条件に係る重大な問題(賃金低下,賃金遅配,過度な時間外労働,採用条件との相違等)があったと労働者が判断したもの

③就業環境に係る重大な問題(故意の排斥,嫌がらせ等)があった場合

④特定技能外国人の責めに帰すべき理由によらない有期労働契約の終了

①については、「希望退職の募集」と「退職勧奨」との間に「又は」とあります。「人員整理を行うための」は「退職勧奨」にもかかると解されます。ということは、人員整理目的以外の理由で、適法に退職勧奨を行った場合で、労働者の自由な意思の下合意退職に至った場合は、当該労働者を離職させたことにはならず、自発的離職者にあたりうると解されます。

このことは、特定技能外国人の在留資格申請の際の提出書類、参考様式1-11号「特定技能所属機関概要書」内で確認されます。項目3の「基準適合性に係る事項」をご参照ください。この書類は、在留資格認定証明書交付申請、在留資格変更許可申請、在留期間更新許可申請のいずれにも提出する書類で、このことは都度審査対象になるものです。

上記事由がないのであれば、当該離職者は自発的離職者に当たりうると解され、欠格事由に該当しないこととなります。①の「新型コロナウイルス感染症等の感染症の影響により経営上の努力を尽くしても雇用を維持することが困難な場合は除く」とある条文は、今のコロナ禍における経営の厳しさを受けてのものだと思います。如何にこのパンデミックを凌ぐのか、経営者の方のご苦労が窺えます。

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