帰化許可申請と日本語能力について

明けましておめでとうございます。2022年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

仕事始めは帰化許可申請から始まりました。昨年末から証明書類を収集し、この仕事始めに無事申請できたものであります。

今回の申請人は、母国では大学院を出て日本にいらした方で、日本語がとても上手、意思疎通はなんら支障はありませんでした。しかしながら、日本語テストを合格したことがなく、疎明資料はありません。日本語テストははるか昔、いきなりN2を受けて不合格となって以来、受けていないそうです。

帰化においては、法律上の日本語要件はありません。しかしながら、法務局相談員の方は申請人の日本語能力にはかなりチェックを入れます。相談の合間、または書類チェックの合間に他愛のない話を申請人に振ります。あくまで私見ですが、そのプチチェックで日本語能力の査定をしているのかもしれません。だって、日本人として国籍を有しながら日本語がヘタクソって、普通に考えたら変ですよね。法律上の要件ではないけれど、社会通念上の感覚からなるチェックなのかもしれません。因みに、さいたま地方法務局では、一定程度の日本語が出来ない申請人は門前払いです。

今回の申請人は、試験こそ合格していないけれど、生きた日本語を職業上経験し習得したのでしょう。相談員からの質問にも的確な対話をし、相談時のプレテストで100点満点中98点を取ったものですから、相談員の方も絶賛されていました。対話上、的外れな会話をする申請人に何度か立ち会ったことがある小職は、彼女の素晴らしき対話を聞いて、大いなる安堵に見舞われました。帰化許可申請の場合、行政書士はあくまで付添いをする人でしかないので、会話には出来るだけ立ち入らないようにしています。

この度の申請人の心配事はただ一つ、父親を幼少期に亡くしていたため、両親の婚姻証明書を取得できない、ということでした。そのような場合は法務局に相談した上で申請に臨むべきです。今回の場合は、申請人の母に上申書を書いていただき、法的な裏付けを記述した補足説明書を添えました。申請人の母国の旧民法においては、婚姻を登録しなかった理由だけでは婚姻が法律的に成立しないことにはならないとの説明をし、それは新民法成立後においても有効に婚姻が成立していることを説明しました。

無事申請受理されて以降は、1年半もの審査を経て結果を待つこととなります(昨日聞いた最近の標準審査期間です)。申請人の日本国籍取得を心から願うばかりです。

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